ひとくちにお砂糖といっても、上白糖、三温糖、グラニュー糖など、いろいろな種類がありますよね。
それぞれにどんな特徴があって、どう違うのか。
原材料や製造方法、使い分けなどについてまとめました。
砂糖の原材料
お砂糖の原材料は、主に2つです。
- 北海道で栽培されている「てん菜」
- 鹿児島や沖縄などで栽培されている「さとうきび」
日本のお砂糖の自給率は約35%です。
そして、そのうちの約80%が、てん菜から精製されたものなのだとか。
私は、「お砂糖の原材料=さとうきび」と思っていたのですが、てん菜が原材料になっている砂糖のほうが多いんですね。
砂糖の製造方法
てん菜 からの製造方法
てん菜は、「ビート」「さとう大根」とも呼ばれ、見た目はカブのような形をしています。
その根の部分から、砂糖がつくられるんですね。
まず、洗った根の部分を裁断機にかけ、千切り状にし、温水に浸して糖分を抽出させます。
その糖液を煮詰めて、ショ糖分の結晶をつくって、砂糖を生成します。
さとうきび からの製造方法
収穫した さとうきび を細かく切りくだき、汁を絞ります。
その汁に石灰乳をくわえて加熱し、不純物を沈殿させます。
上澄みをにつめて結晶をつくり、遠心分離器にかけて、結晶糖を取り出したものが原料糖です。
原料糖を精製したものが、一般的なお砂糖(精製糖)です。
砂糖 種類 違い
白い砂糖
上白糖
日本で、一般的によく使われている白いお砂糖といえば、上白糖ですよね。
上白糖は精製されて、ほぼショ糖だけの成分になっています。
くせのない甘さで、どんなお料理にも合いますね。
グラニュー糖
もうひとつの白いお砂糖といえば、グラニュー糖があります。
世界的には、上白糖よりグラニュー糖の方が、よく使われているそうです。
上白糖との違いは、水分です。
上白糖には0.7%の水分が含まれていますが、グラニュー糖は水分0なんです。
サラサラとして扱いやすく、お菓子作りやコーヒー・紅茶などに合いますね。
茶色い砂糖
ミネラルを含む茶色い砂糖
黒糖、きび砂糖、てん菜糖などは、完全に精製されていないため、原材料のミネラルが残っています。
ミネラルは、カリウムやマグネシウム・リン・鉄などの栄養素です。
また、てん菜糖には、腸内の善玉菌を育てるオリゴ糖も含まれています。
お砂糖を変えただけで、十分なミネラルをとれるようにはならないかもしれません。
だけど、少しでも摂れたほうがいいですよね。
茶色の砂糖は、コクのある甘さが魅力と豊富なミネラルが魅力です。
ただ、お料理に少し色がつくかもしれません。
また、甘さ以外の風味も少しありますので、お料理との相性をみながら取り入れたいですね。
仕上がりの色をきにしなくていいお料理や、お醤油と合わせて使うときなどに向いています。
ミネラルを含まない茶色い砂糖
三温糖やザラメは、白いお砂糖を煮詰めて結晶化したものです。
カラメルソースなどの茶色と同じで、コゲのようなものですね。
三温糖やザラメは、白いお砂糖よりも香ばしさやコクのある甘さが楽しめます。
そのため、煮物や照り焼きによく合います。
でも、ミネラルはあまりふくまれていません。
目的に合わせたお砂糖を選びたいですね。
砂糖のカロリー
今回紹介したお砂糖のカロリー(100gあたり)は下表のとおりです。
大さじ1杯 (15g) | 100g | |
上白糖 | 35kcal | 391kcal |
グラニュー糖 | 47kcal | 394kcal |
黒糖 | 32kcal | 354kcal |
てん菜糖 | 32kcal | 357kcal |
きび砂糖 | 36kcal | 396kcal |
三温糖 | 35kcal | 390kcal |
ザラメ | 58kcal | 387kcal |
形状や水分量、ショ糖以外の栄養素などが違うためか、やはり差がありますね。
純粋な甘みが強く感じられるものの方がカロリーが高いのでしょうか。
色や風味、ミネラルの有無などを考慮して、上手に使い分けていきたいですね。
砂糖 種類 違い まとめ
実はわたし、この記事を書こうと思ってお砂糖について調べるまで、三温糖も完全に精製されていないために茶色いのだと思い込んでいました。
しかも、何年も三温糖にもミネラルが含まれていると信じて使い続けていたんです。
本当に、知らないって損ですね。
これからは、てん菜糖か、きび砂糖を取り入れていこうと思います。
あなたも自分に合ったお砂糖を生活に取り入れて、美味しく健康にお過ごしくださいね。
参考:農畜産業振興機構